私が「普通の世間」に生きていて、きついなと思うのは、
ネガティブな感情の扱い方ですかね。
簡単なところから言っても、「今落ち込んでる」みたいな状態すら、
社会は人間に許してはくれない。
何故かといえば、沈んでいたり暗い顔をしていれば即座に
「どうしたの、何かあったの」みたいに言われ、
すぐさま「ううん、なんでもない、大丈夫」と装うことを求められ、
心配というよりうざがられる。
私はそういう家庭に育ってきたし、学校なんかでも概ねそんな感じだったので、
なのでロックとかサブカルチャーにのめりこんでいった。
ロックなんか特に、ネガティブな感情を持つことを全然否定されない。
むしろ本音に近ければ近いほど作品としてはいいものになるし、
不満とか呪詛みたいなものをいろいろ持っているのが人間、
この社会に生きていればそうならざるを得ない、そういう感じだった。
それがさ、一般社会に生きていると、
のっぺらぼうのように判で押したような「笑顔」を要求されるでしょ。
接客のときとかは仕方ないけど、
常に「いい子」みたいなのを結局求められる(一個前のエントリーにリンクした記事のブコメのとおり)。
ロックといえば、学校なんかでもカースト上位の人間の世界と思われているかもしれないけど、
私が若いときはロックなんて全然そういうものではなかった。
「他に行き場がない人の吹き溜まり」みたいなものだった。
今はもう、やたらと健全な世界に様変わりしてしまい、
ギターのスクールに行っていてさえ、ネガティブなことを口に出すと、
けっこう引かれたり、相手が戸惑ったりする。
今の時代は特にひどくて、やっかいな時代になったなと思う。
ネットのブコメでさえそんな感じだから。。
結局みな、炎上する前のベッキーのようにのっぺらぼうの、
陰影も何もない単なる「いい子ちゃん」だけを望んでいるんだろう。
人間なんてそんな単純じゃないと思うけど。
昔はもっと頭のいい人がメディアにいたし、
目にすることができてたけど、
今はもう、テレビとかも全滅だなあ。。