「こころ」の後編ですが。
そっか、やっぱり、
自分は曲がりなりにも国文科出身だったんだな、というのを、
うっすら自覚してしまう動画ですね。
しかもゼミで漱石取ってたしね。
特に漱石ファンってわけでもなかったけど、
他になんか選択肢なかったんだよね。
まぁ、卒論も漱石で書かないといけなくなって、
蓮實重彦とかもそれで知ったしね。
まずね、あっちゃんが言っている、
「こころは恋愛、三角関係がテーマだと思われてる」というのは、
さすがにないと思う。
どんだけ読解力がなかったとしても、結局2人自殺してるわけだから、
そんな甘いテーマではなく、少なくとも、「人間のエゴとは?」
みたいなことくらいは考えるよね。
さすがに知っとくべきではなかろうか。
乃木大将ってよく言うよね。
私さ、東京住んでるときに、
用事があって乃木坂の駅に降り立ったんだけどさ、
やっぱ何とも言えない緊張感だったよ。
あの乃木大将の家があるとこか、とかさ。
多分家の前とか通ったんじゃないかな。
そういうのがさ、東京って多いじゃない?
靖国神社もさ、なんか独特の緊張感と、恐怖感あるし。
そういう、ぞわぞわ来るようなものがあったくらいだから、
「こころ」を読んだのは相当前なんだけど、
私は、「時代が違うからまるでぴんと来ない」とまでは思わなかった。
なんでだろうね?
「人間失格」にしても、自分のことのように読めたし。
時代が変わって、前の時代の価値観とともに殉死する、というのは、
相当普遍的なテーマだからね。
あとさ、先生がKに言い放った名ゼリフがあるんだけど、
これ紹介しないんだね。
そこは読んでのお楽しみということなのかな。
卒論のときに漱石研究の本をけっこう見てて思ったのが、
漱石はただの感情的な小説を書く人とはちょっと違うということ。
確かにさ、先生とKとお嬢さんの間にいろいろあったりとか、
ストーリー的にはいろんな展開はあるんだけど、
なんかさ。。。
漱石自身が、好んで読んでた小説のクセが強いというか、
ダブルミーニング的な感じの作品とかもあるし、
けっこう多重構造な感じなんだよね。
ただのドラマを描いているわけではないというか、
「この人とこの人にこういうことが起きてこうなりました」という、
一般的なドラマみたいなものとはかなり違うということ。
まぁ自分は研究者ではないし、
漱石の大ファンってわけでもないんだけど、
学生の時にたまたま勉強せざるを得ない立場にあったので。。
太宰は特に好きだったので、学校で学べるのは楽しかった。
先生もがっつり太宰のファンなので、仲間意識もあったりして。
「こころ」もそうだけど、
自分で読んで自分なりの印象を大事にするのがいいと思うなあ。
ただ、乃木坂の名前の由来くらいは知っておいた方がいいと思う。。。