週末、なんか疲れ切ってたけど、
竹内まりやの特番がやってたので録画して2回ほど見た。
あの番組、芸術選奨とかなってたらしい。
おそらく共作に近いことをしているだんなさんの達郎さんが、
「普遍的」と評してたけど、
こういうものが「普遍的」と言えるのはいつまでなんだろうという感じもあったり。
こういうのってさ、同時代を生きている人にとって普遍的なだけで、
要はうちらも、まりやさんたちと近いカルチャーとか音楽を普通に知っているけど、
最近の子供ってビートルズとかも知らんし聞かんらしいよ。
そういう人らにとって何が普遍的と思えるのか、想像すらつかん。
生まれたときからネットがあり、スマホがあり、
LINEいじめがあり、炎上があり。。。みたいな世界に生きる人たちの、
普遍性ってなんなんだろう。
その上、まりやさんは一流大学を出て、容姿端麗、
下積みなどはほぼなく誘われて歌手になり、その後憧れていた音楽制作をし。。。
という、順風満帆すぎるキャリアの持ち主で、
しかも家庭の幸福さえ手に入れ、全てが理想的に運んだと言ってもいい、
極めて稀有な存在だよね。
これって松田聖子なんかよりもすごいと思うよ。
もちろん明菜よりもキョンキョンよりも。
アイドルとして隆盛を極めた上、幸福な家庭も手に入れるのは至難の業と言っていいと思う。
うちらの青春時代は、インディーズブーム、バンドブームだったから、
まりやさんのように牧歌的に音楽に関われる時代は過ぎてたんだよね。
同じようにビートルズも好きだったし60年代へのあこがれも強かったけど、
もっと細かいこだわりにシフトしてたような気がする。
あと、J-POPが出てきたのが大きいよね。
私は全然好きではなかったけど、ジュディアンドマリーとかさ。
ストレートにロックっぽい曲を出すバンドとかが増えて、
けどその実は、やってることはアイドルなんだよね。
そのあたりはまりやさんのほうが深い。
ミーハー以上のこだわりがある感じがする。
まりやさんの人生は正直、ものすごく選ばれた人のキャリアだし、
あそこまで理想的に活動できたら言うことないよね。
恐らくあれこそほんのわずかな成功例だと思う。
なので同じ女性として、完全に共感できるかと言われれば微妙で、
というか、もっと若い頃の方が苦手だった。
全てを手に入れた理想の人生でしょ。
私はずっと、イエローモンキーとか、
苦難に満ちた悲壮な曲とかに共感してきたし。
要するに青春時代はけっこうしんどかったということかもしれない。
この前さ、ギターの先生が、
「もうこの期に及んで、新しいカルチャーは作れない」
みたいなことを言ってたけど、
まりやさんを見ていると、結局個性というのは人それぞれなのだから、
違った個性の人が生み出すものはやはりオリジナルになるという気がする。
まりやさんの曲を自分が歌うだけでも違うものになるし。
解釈が変わるよね。
なので、そういう個々の人の個性に頼るならば、
新しいものもオリジナルなものもまだまだできると言えると思う。
自分でものを作る人は、案外時代に影響されずにいられるのかもね。
今はもう、みんなオリジナルを生み出すことを諦めているし、
ネットなどの情報とかSNSなどに常に触れているから、
いつもいつもノイズに触れていると言っていい気がする。
けどものを作るのって、自分の内側と向き合うとか、
自分からパワーを出す作業だから、真逆といえば真逆。
そうしているほうが、今の時代は平和でいられるのかも。。