今自分が20歳くらいに生まれていたら、
ネットもあるしキャッシュレス決済とかもあるし、
お金がない、向いてる仕事がない、わかってくれる人がいないと、
自分が若い時ほど悩まなくて済んだだろう、
もしそうだったら、どれほどやりたいことができただろうとは、
毎日のように思って苦しくなるし、
それを自覚してマウントを取ってくる若者に「滅びろ」
という感情を持つことくらいは別にいいだろう、とか考えたりするんだけど。
しかも、最近は何でも「価値観のアップデート」と称して、
少しでも古いものは嘲り笑い、
ちょっと前までの常識に対して、わざわざ引っ張り出してきて、
面白がるように「古い古い」とバカにすることを、
わざとやってるようにしか見えない記事も散見される。
一定の価値をすでに与えられている文化などにわざわざいちゃもんをつけて否定してみたり。
他にやることないんかなと思うね。
「うっせえわ」の論評なんかもさ。。
あんなものは、アングラで売れていればよかったものがたまたま引っ張り出されて、
何故か老若男女が知ってるみたいになったけど、
コソコソ聴きたい人が勝手に聴いて解釈すればいいのであって、
ギザギザハートへのオマージュとか、言われるまで気づかなかったし、
そういう物言いがさらに「オッサンw」とか言われることもわかってんのよ。
そういえば最近「オッサン乙w」とかも見なくなったね。
この表現してたヤツら自体が年取ったってことかね。
そんなものよ。
気にするだけ無駄。
それはいいんだけど、
ネットがまだ今ほど普及してなかった頃に、
こんなになんでも検索でわかるのであれば、これは「完全情報」の時代だと言われてたことがあって、
んで、私が予想外だったのが、情報の世界にも限界というか、
これ以上メモリないです、という上限が訪れることがあるということ。
例えば農業などで、耕作地がもうないとか、
建築でも、住宅を作るにももう土地がなくていっぱいだとか、
目に見えるものならまだわかりやすいんだけど、
情報の世界でも、もうかなり上限が近いような気がしてるんだよね。
まあさ、もう90年代初頭には、
音楽の世界でも、「新しいものは出尽くした」と言われてて、
大体50年代くらいからブラックミュージック〜ロックと発展してきて、
エレキギターの奏法とかも、もう出来上がっていてこれ以上発展はしない、
みたいになっていたし。
だからもう、新しいものを作るよりも、
サンプリングなどで古い音楽を編集したり曲をチョイスしたりするDJの方が偉い、
かっこいいみたいになっていたわけで。
そこから30年経ったわけだから、情報がMAXに近くなっているのもなんとなく肯ける。
物語の世界がわかりやすいけど、
新しいものを生もうとすると、もう過激な表現しか残ってないんだろうね。
最近の常軌を逸したえげつないマンガなどを見ていると感じる。
そんなものを見るくらいなら、古いもので良いものを探した方がましだよね。
あと、中年くらいで急に、PC買ったとかスマホで YouTubeにはまったとかで、
突然陰謀論に目覚める人の話をちょこちょこ聞くけど、
こういうのさ、早くからネットやってたらならないんだよね。。
元々がデマも妄想も多く飛び交う世界なんだし。。
テレビ等のマスコミにしか触れてこなかった人が、おそらくもう飽きてしまって、
ネットを覗いたところ、「こんな世界があったのか!」ってなるのかもだけど、
こっちはもう20年とか見てるから。。
要はさ、普通のドラマとかニュースとか情報に飽きてる人達が、
オルタナティブなものを求めてるんだろうと思うけど、
その時点でけっこう、情報が飽和してきてるのを感じる。
レッドオーシャンって言葉があるけど、
情報の世界ももうそれに近くなってるよね。
なので、自分らの若い頃は、そこまでではなかったものの、
飽和してる状態に生まれて育った人の感性はよくわからない。
前に芸人の柳○可奈子が、「スマホもSNSも使える自分らの世代サイコー」とあからさまにマウント取ってたけど、
もうそいつらの世代も完全に昭和だから。
そうやって前の世代を小バカにしている以上、何も変わらない。
一番楽なことでしょ。
しかも終わりが近いってことだしさ。
陰謀論を支持するとか、面白がって語る都市伝説テラーなんかは、
「こっから先の世界は面白くなる」みたいにけっこう言いがちだけど、
現実の世界はもう全てがレッドオーシャンで、
その先にどう新しいものが展開するのか、それをどう説明するのかなと思うよね。
目に見える世界だけで考えると、引き返すしかないように見える。
プラごみを減らすとか、環境を守るとか、SDGsとか言い始めた時点で、
昔に戻すってことじゃない。
私はもうだいぶ前から言ってましたよ。
環境に配慮できない世界はダメだと。
誰も聞いてなかったけどね。
けどそれは、発展が好きな人らにはつまらない世界だと思うよ。
持続可能ということを言い出すと、これ以上派手な発展をしない方がいいわけだから。
カルチャーは完全に、食い潰すレベルに入っていて、
今後の世界に、本当に新しいものが出てくるかはもうわからない気がする。
いったん全部忘れて、古いものを「おお、新しい」と自分に思わすくらいしかないような気がする。
そのくらい、飽和状態、これ以上やることない状態というのは恐ろしい気がする。
白い紙のどこを見ても、もう全部書かれて塗られて、塗るとこないみたいな感じ。
多分、そういうものに直面するのが怖いとか、直面したくないから、
スピなどの妄想に入っていく人が多いんだろうとは思うけど、
実際どうなるのかね?
でもそれを知るには相当な時間が必要に思うし、
一人の一生程度では無理な気もする。。
既視感っていうのにも慣れてくるのよね。
「あーはいはい」みたいな感じ。
職場などでもそればっかり。
未来がどうなるかわからないのはストレスでもあるけど、
全てわかっているとつまらないという。
ま、どの時代に生まれても、正解も不正解もないのかもなあ。
自分の親世代も、ネットとかにはついていけてないけど、
相当長生きしそうだもん。
あれはあれでうらやましいよ。
何にも考えなくても、右に倣えで生きててなんも困らない世代だから。
これからどうなるのかねえ。。