まぁ私もいい年なんで、
今さら異性に色目を使うことに躍起になる気もそうそうないわけだけど、
これは実は若いころから変わっていなくて。
あったのは、
「結婚しないと世間から白い目で見られ、後ろ指をさされる恐怖感」
「自分が生まれ育った家庭のように家族関係を失敗することへの恐怖感」
こんな感じよね。
とりあえず、焦りと恐怖に苛まれていたけど、
焦りと恐怖だけで本当に結婚できてしまう人が少なくない、
ということが私には驚きなのよ。
私は何も得られなかった。
どんなに「モテ○○」みたいなことをがんばってやってみても、
自分に合う人はどういう人か考えて尽くしてみても、
自分の手元に残ったものも成果も何もない。
でもそれはそれでラッキーだと思うんだな。
何故なら、そのようなエゴの下に自分の結婚願望に他人を巻き込み、
不幸にすることがなくて済んだから。
ちゃんと出るべき結果が出たということ。
割と真剣に婚活してるとき、年下男性に、
「子供欲しいとか思わないの?」という、
きわめて幼稚で無神経な質問をされたことがあるけど、
その時私が答えたのは、
「相手を好きかどうかが先でしょ。
子供が欲しいからっていう理由で結婚するのは相手に失礼じゃないか。
それじゃ種馬扱いだよ」ということ。
実際今でもそう思うし子供なんて授かりものであって子作りは義務ではない。
私は貧血が持病なので、出産は下手すりゃ命に関わるからね。
バブル世代がくだらない恋愛至上主義にうつつを抜かしているのを見て、
常に冷めた気持ちで、
どれほど知性を高めようとカルチャーに理解を示そうと、
「セクシーじゃない」「女として魅力がない」
の一言で斬って捨てられる、
そういう社会に心底嫌気がさして、もう何も期待しない、
恋愛も別にいいや、となっているところに、
「日本はスキルの高い人材を生かせない」との評価。
まぁそりゃそうでしょ、
常に常に「異性から見てどうか」「モテ○○」ばかり意識して、
結婚して子供のいることが最上の幸福、
そうでない人間は非常識、未完成、人間として半人前と断罪して、
その価値観に疑問を持つことも異議を唱えることもしない。
それどころか蔑み独身税まで払えという。
けどさ、個人としての幸福を投げうってでも、
カルチャーの将来を心配して継承するとかさ、
誰に頼まれもしないのに物を作ったりとかさ、
これは非常に高尚な行為だと私は思うよ。
だって、カルチャーが衰退する=国力が衰退するということだもの。
そういうインテリジェンスを持つ者を、
評価したり尊重したりする感性が日本にはほぼ皆無だということ。
そういう人間への投資をする人間もほぼいない。
「バンドで成功したい」=「世間知らずのバカ」
というのが常識の社会だからね。
だからこんなにカルチャーは細ってしまった。
バカで、手なずけやすくて、従順で人畜無害、
そういう女やそういう人間を、企業は、社会はよしとして望んでいるわけでしょ。
そりゃ日本衰退するわ。
自分の考えがあればさ、そんなに他人から見て扱いやすい人間にならないんだよ。
むしろめんどくさい。
そのことが、「必要なめんどくささである」と気づける感性がないと、
物を考えている人はつぶされる一方。
別にさ、誰とも仲良くなれなくてもよくない?
というかさ、しっかりものを考えていたら、
そうそう安直に他人と群れることができないのよ。
それがさ、ぼっち飯してたらかわいそうだとか、
友達いないと思われたくないとかさ、
くだらなすぎるよ。
恋愛することしか能がなけりゃそれでいいけど、
全員に求めるのやめてほしい。
「結婚しなくては」と焦ることでどれだけ時間を浪費したか。
ほんと全てにおいてレベルが低すぎる。。。