diary

自分の考えをまとめ記録しているブログなので、批判ブコメの類はご遠慮ください。削除します。

んー。

うーん、やっぱ触れなくてはいけないのかなあ。

さくらももこさんの件。

あまりにもテレビとかで大きく扱われているので。。

 

われわれの世代?からすると、

「20年以上放映されてきた国民的アニメ」という評価自体、

おそらくぴんと来ない。

ただ、そのムズムズ感というもの自体が、

実は途方もなく昔の話になっていることに、まったく頭がついて行っていない。

実はりぼんで大々的にさくらももこデビューとなった頃が、

私はまだぎりぎり中学にあがるか小学生くらいだったというのが、

本当に思い出しただけでも衝撃。

で、私はその前には「なかよし」のマンガスクールの小冊子を定期購読していたり、

りぼんに投稿もしていたくらいの「マンガ家志望」だったので、

さくらももこの登場は本当によく覚えてるわけよ。

けど「84年デビュー」というのを改めて聞いて、

「え?そんな早かったっけ?まだおニャン子クラブとかも出てきてなかったっけ?」と、

時系列がよくわからなくなって戸惑ったという。

 

だから要はね、あの人のデビュー時期が、

ある意味では少女漫画のピークの最後期だったという気がする。

その後のカルチャーって、完全にバンドブームやらバブルに席巻されるので、

恐らくなんだけど、さくらももこデビュー以降って、

そんなにめぼしい作品がりぼんから出てこなくなる。

自分自身りぼん買わなくなったし。

それどころか音楽好きになって、マンガを描くことをあっさりやめてしまった。

なんとなく世代的に、少女マンガは「ダサい」という扱いに一転するんだよね。

そこでも、いかにもの少女マンガテイストではなかったちびまる子は、

うまく時代をサバイブできたのではないかという気がする。

そっからはもう、カルチャーはやれ渋谷系だ、ナチュラルテイストだという方向に一直線となり、

それは今の時代と完全に地続きでしょ。

昔ながらのアイドルがもうそのままでは世間に受け入れられないように、

昔ながらの少女マンガもそのままでは受けなくなってしまったように思う。

描けるテンションにならないというか。

私はどっちも好きだけどね。

 

なんとなく、テレビ業界とかでは、

ちびまる子は「いい話」「ほっこり」「感動する」「老若男女にウケる」みたいになってて、

そういう面も確かにあるんだけど、

りぼんであのテイストで出てくること自体、

正統派の少女マンガ家を目指してたほうからすると「負け組」なんだよね。

だってさ、りぼんという少女マンガ誌で「うちはびんぼう」だよ?

ボロボロの家での婆さんの生態とか描いてるんだよ。

一見根本敬かと思うような画風ですよ。

しかも、さくらさんは人物の後ろ姿が描けないんだよ。

描けないことも作品の中で言い訳して通ってしまうという、

ある意味ずるい作風なわけ。

今はもっと厳しいでしょ。

とんでもなくうまくないと評価されないし。

画力がないというだけでボロクソに叩かれる。

そういう、今ではあり得ない立ち位置で評価されてる人というのが、

このコンプライアンスにうるさい時代では、なかったことにされてるんだよね。

「目の付け所が違う」とか、そんな生易しい言葉で片づけられないですよ。

女性として素敵、と思われることを全てかなぐり捨てないと、

あの表現はできないよね。

 

まる子がアニメになるというときも、すごく違和感があって、

なかなか直視できない感じがあって、

なんとなくこっぱずかしかったのかもしれない。

本来であればものすごく閉じた、女子同士でひっそり盛り上がって、

コソコソ楽しんでいた少女マンガという世界から、

突然メジャーな世界に公表されるというのも、感覚的に戸惑いがあって。

なんか自分らの恥部を見ているようでさ。

だってさ、まる子は確かに小学生だからかわいいけど、

あれ、口調はもう婆さんみたいなもんだから。

90年代に20代に入ったわれわれ世代が距離を置かざるを得ないのも仕方なかった。

今だって同じでしょ、インスタ映えの世代がさ、

BBAとか劣化したとか小バカにされるようなことをあまり表立ってできない。

あくまでもかっこよくて素敵で羨望されるような、

ラグジュアリーなものしか認められないんでしょ。

本当は全て欺瞞でしかないんだよね。

実際には貧相な自分と向き合いたくないだけよね。

 

ああいう作風でデビューしたことも、その後さくらさんがスターのようになり、

メジャーなもの扱いになったことも、

全てが現実感がなくて、まだ嘘なんじゃないかという感覚すらある。

そのくらい、実は身近なものだったような気がする。

身近過ぎて冷静に語れない感じ。

いまだに、「りぼん」誌以外での高評価の空気には直面できないんだよね。

なので「亡くなった」というニュースですら嘘のようにしか思えない。

ショックはショックなんだろうけど、

この20年で売れたこと自体ぴんと来てないのだから、

そうやって大々的にニュースに取り上げられてること自体、受け止められないのは仕方がない。

 

今朝も「ワイドナショー」でこのニュースが取り上げられてて、

アニメに最も詳しいとしてロバートの山本が出ていて、

アニメの泣ける回の話のこととか語ってたけど、

特に腹立つとかはないけど、あれはもう別世界の話なんだよね。

りぼんでデビューしたさくらももこ、というイメージとはあまりにもかけ離れてるから。

売れていろんなものが独り歩きしたんだなあと思わざるを得ない。

 

で、そういうことを正面切って言う人間が一番嫌われるんでしょうね。

「せっかくいい話という雰囲気になっているのに水差すな」みたいに。

難儀な社会ですね。。

 

まぁね、これだけ結婚できるできないだの、

モテ○○だの、そういうので日々脅されているとさ、

素で生きていくことは難しい。

お笑い好きな女はモテないとかさ。

女に面白さ求めてないとか。

もうそういう意見全てが、正直よくわからない。

関わらないで生きていきたいよ。。