この前、「Mr.サンデー」だったかで、
お供え物の余ったお菓子を、
シングルマザーの家庭に分けてるお寺を取材した特集みたいなのあって。
全体的に違和感を拭えず、考え込んでしまったんだけど、
お菓子を分けてもらっている家庭の子供から、
「甘いものばかりじゃなくてポテトチップスとかも欲しいです」
みたいな手紙が来てて、
「ようやく子供らしいわがままが出てきた!!!」
と僧侶が感動してるシーンがあって、個人的に一番気持ち悪かった。
子供らしいって何なんすかね?
わがまま言わないと子供らしくないんですかね?
自分の家庭は、とりあえず当面の食べ物に困ったことはなかったけど、
もともとお菓子類にさほど執着がなかったのもあるし、
そういうわがままを言ったことは一度もない。
それって子供らしくないの?
叔母に「甘えたりわがまま言ったりしない子はあまりかわいくない」
と言われたのけっこうトラウマなんですけど。
めちゃくちゃ先入観というか、固定観念だよね。
普段不良のやつが、子犬とかをかわいがっているだけで「いいやつ」
と思われるみたいな、
なんかそういう腹立たしさを覚える。
貧しさってさ、お金がなくて困る以上に、
イメージ的に忌み嫌われているほうがけっこう問題で、
「人並みのことができない」というところに執着しがちで、
特に学校ではいじめとかにつながると思う。
そういう文化を根本的に正すほうがさ、
お金や物を与えるより大事なんじゃないの?
島田洋七の「がばいばあちゃん」とかさ、
ほんっと貧しいけどそれなりに知恵を使って生きてる話で、
個人的にはそういうほうが好きだし。
福島から避難した子がいじめられてるのもさ、
結局放射能から逃れても自殺とかなったら本当に元も子もない。
で、そういうのでいじめる子ってやっぱ本当にタチが悪いと感じるし、
学校も、転校時にわざわざ言ったりしてんじゃないの?
「福島から避難してきた子です」とか。
必ずしも同情されるわけじゃないからね。
あと不思議なのは、母子家庭ってけっこう自治体からお金とかもらえると思ってたんだけど、
あんまりそうではないってことなんですかね?
お菓子や果物を一度も食べたことがないとかさ、かなり切羽詰まってるよね。
いろいろわからない。
まぁあんまり言うと、「ポリティカルコレクトネス」とか言われそうだけど、
やっぱ世間の人の「貧しさへのおびえ、恐怖」は、
個人的にはけっこう引っかかって見るところがある。
それって、「飢えて死ぬかも」っていう実質的な意味より、
「世間から白い目で見られ、見下される」という恐怖なんだよ。
まぁ、ママカーストなんて言っている時代だから、
完全に「飢えて死ぬかも」の次元の話ではなくなってるというか、
「全てが見栄」ということだから。
で、その見栄のために働いてる人生って、どこが楽しいんだろう。
人より上に立てば全て満足なんて、誰よりも悲しい、
空虚そのものにしか思えない。
「人並みでない」ことに嘆き悲しむ人を見ると、
どうしようもない違和感を覚える。
いかにも日本人、って感じで。
私なんて考え方が人並みだったことがほぼないから、
そういう人たちからしたら生きていけないだろうね。
お金がないことよりも苛酷かもしれない(汗)
どこ行ったって大抵浮いてますもん。
あ、そうそう、
くだんの特集で違和感あったのは、
クライマックスでくるりの「Remember me」が流れたからってのもあるかもしれない。
一瞬「ファミリーヒストリー」かと思うし、なんか興ざめだった。
感動ものって、さりげなくやらないとすぐ胡散臭くなりますよね。。